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アリサンヒタキ (阿里山鶲)

写真①
① アリサンヒタキ ♂ 成鳥 阿里山国家森林遊楽区 Alishan National Forest Recreation Area, Taiwan 2012/03/03 Photo by Kohyuh 2012/03/03 Photo by Kohyuh
アリサンヒタキ ♂ 成鳥  阿里山国家森林遊楽区 台湾
Alishan National Forest Recreation Area, Taiwan
2012/03/03 Photo by Kohyuh



写真②
② アリサンヒタキ ♂ 成鳥 阿里山国家森林遊楽区 Alishan National Forest Recreation Area, Taiwan 2012/03/03 Photo by Kohyuh
アリサンヒタキ ♂ 成鳥  阿里山国家森林遊楽区 台湾
Alishan National Forest Recreation Area, Taiwan
2012/03/03 Photo by Kohyuh



写真③
③ アリサンヒタキ ♂ 成鳥 阿里山国家森林遊楽区 Alishan National Forest Recreation Area, Taiwan 2012/03/03 Photo by Kohyuh 2012/03/03 Photo by Kohyuh
アリサンヒタキ ♂ 成鳥  阿里山国家森林遊楽区 台湾
Alishan National Forest Recreation Area, Taiwan
2012/03/03 Photo by Kohyuh



写真④
④ アリサンヒタキ ♂ 成鳥 阿里山国家森林遊楽区 Alishan National Forest Recreation Area, Taiwan 2012/03/03 Photo by Kohyuh 2012/03/03 Photo by Kohyuh
アリサンヒタキ ♂ 成鳥  阿里山国家森林遊楽区 台湾
Alishan National Forest Recreation Area, Taiwan
2012/03/03 Photo by Kohyuh



 アリサンヒタキ (阿里山鶲) *214 2012/09/03
スズメ目 Passeriformes
ヒタキ科 Muscicapidae
 学名 Luscinia johnstoniae
 英名 Collared Bush Robin
 全長 (L) = 13 cm

 固有種 (台湾) *214

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 昨日 (2012/03/02) は、台湾に来て以来の難所コースをドライブして来たが ・・・ 無事に阿里山国家森林遊楽区の中にあるホテルまで辿り着くことが出来た。








阿里山は大混雑
 そして今日は早起きして、阿里山森林鉄道に乗り、観日平台玉山から昇る日の出を観に行った。 そのあと、阿里山に多々ある散策コースを巡り歩いたのだった。

 それが ・・・ それはもう観光客の列が途絶えることがないほど、次から次へと観光客が押し寄せてくる混雑ぶりであった。 大雪山国家森林遊楽区とは大違いである。



 いくら台湾の人たちが、花見好きで、また、丁度花見ごろといっても ・・・ そのアクセスの大変さは、大阪城公園どころではないのだ。

 それでも、大型観光バスが通れる立派な道路と、鉄道も利用できるというアクセス上の利点が、大雪山国家森林遊楽区 より集客力の点では、大きく水をあけているのだろう。

 どちらが好きかと問われれば ・・・ 私は大雪山国家森林遊楽区の方に手を挙げるだろう。 鉄道も定期バスもないところだからこそ、いいところがあるという見方も出来るのだ。

 cf. 阿里山閣大飯店前から姉潭へ






ほんまもん
 それはそうなんだが、とんでもないほどの山深いところということもあって、確かに鳥影は濃いかった。 このアリサンヒタキには、大雪山国家森林遊楽区でも何度も出逢っていたのだが、"阿里山" という冠が付いている以上、この地で出逢わなければ "ほんまもん" ではなかろう。



 このアリサンヒタキは、どちらかというと、呼びもしないのに ・・・ 自ら声を張り上げながら、また、翼をぱっぱっ ぱっぱっ と打ち振りながら ・・・ どこからともなくしゃしゃり出てくるタイプである。 それが、また、実に愛らしいのだ。

 縄張りを主張するためなのか、好奇心が強いためなのか、それは彼らに聞いて見ないとわからないのだが ・・・ それでも長居はしないで直ぐにどこかに姿を消すのである。

 出逢いのパターンでいえば No (5) に該当するだろうか。 なるほど ・・・ 直ぐに姿を消したのは、アオハウチワドリのように、彼らの暗黙知も知らず、愛想を尽かされたのかも知れない。







玉山といっても ・・・
 ところで ・・・ これまで度々、玉山を目指すといってきたが、何も登山するつもりはなく、玉山が見える "阿里山国家森林遊楽区" へ行くという意味であった。 ただ、そのルート上に ・・・ "玉山国家公園" 内の一部を通過するから、まんざら大法螺でもなかろう。







阿里山国家森林遊楽区 Alishan (Mount Ali) National Forest Recreation Area
 ここで、大雪山国家森林遊楽区もそうだが ・・・ "国家森林遊楽区" という冠が付くところは、いわゆる "国家公園" とは別もののようである。



 これまで私は、国家公園の一部を 「国民のレジャーに特化して解放したところ」 が国家森林遊楽区と考えていたのだった。

 ・・・ というのも、国家公園は、自然保護の観点から、その多くは許可なく立ち入りが禁止されているところが多いのである。

 cf. 自然保護の思い



 だから、それらの一部分を自動車道路を整備したり、宿泊設備を充実させたところが国家森林遊楽区と思っていたのである。

 ところが実際には、それらのエリア自体がお互いに重ならないようであるし、目的も異なる別ものであった。 また、ここでは、単に阿里山といえば、この阿里山国家森林遊楽区のことをいう。





阿里山の散策路
 阿里山一帯を巡る散策路はよく整備されていて歩きやすい。 その散策路を歩いていると、ときに慈雲寺といったお寺さんや、霊廟のようなものがあったりする。 阿里山の主な見どころを列記すると ・・・


観日平台
 観日平台 2,500m から玉山に昇るご来光を見ることが出来る阿里山で最も人気のスポットかも知れない。 そこへ行くには、森林鉄道を利用したり、トレッキングすることも可能だ。



 森林鉄道の阿里山駅で乗車して、祝山駅で下りる、というか、今はここが終点である。

 そして、ここが肝心なところだが、観日平台までは、更に徒歩で20分ほど山を登らなければならない。 私は、祝山駅前の展望台を観日平台と間違ったのである。

 cf. 残念無念
 cf. 祝山駅前でのご来光




象鼻木
 象の鼻のように見える切り株(象鼻木)を代表とする、かって、多々あった巨木が台風で倒壊したり、また、安全のために切り倒したりしたあとの根っこや切り株が、時の移ろいと共に、摩訶不思議で面白い造形に姿を変えているものがある。

 cf. 切り株の造形




梅や桜の園
 未だ、樹木は育成中のようで規模は小さいが、台湾の人もお花見が大好きというから力を入れているようだ。

 cf. 花木の園




巨木の道
 樹齢数千年といった巨木もあり、それらを巡り歩くように散策路が設けられているところがある。 それぞれ番号が付されて管理されていた。 何十本はなかったように思う。

 日本では、もう、こういった巨木が少なくなったろう。 あるとしても伐採できるほどではないのが現実だ。 それは、今は台湾でも同じかも知れない。


 しかし、かって薬師寺金堂の復興の際、心柱となる巨木が調達不可能とわかったとき、幸いにも、この阿里山の巨木を購入することが出来たという。






大工さんは目利き
 大工さんが薬師寺金堂の心柱の買い付けのため、1971年に現地に行って調査したときの話が面白い。

 阿里山に点在する巨木を双眼鏡で探すと、使えそうなものが何本か見つかったらしい。 そのとき、巨木なのに若木のように青々としていたものと、枯死寸前に見えるものがあった。


 それを見て、彼は後者を選んだというのである。 これには、さすがに現地の人も驚いたらしい。




 彼がいうには、若木のように見えるのは心材が空洞化しているからだという。 そうであれば、中心部の木質部を養う必要がなくなり、その分、枝葉に養分が行き届くという理屈である。

 一方、後者はその逆で、中心部の木質部を養う必要があるから、枝葉に養分が行き届きにくい。 だから枯死寸前のように見えるというのだ。



 大工さん曰く ・・・ 人間でも 『年老いて尚、太く若々しいのは案外中身がない』 のではなかろうか。







阿里山という山はない
 "阿里山" というと "Mount Ali" のように単純に英訳されるが、山のようでいて山ではないのである。 この区内には、北に大塔山 2663m、東に対高山 2405m というように、雄大な山々が連なっているのだが ・・・ 山地は山地でも、阿里山という名のもとに単独でピークを持つ山はないのである。 前述のとおり、単に "阿里山" といえば、阿里山国家森林遊楽区のことをいう。



阿里山の由来
 かって、この辺りは非常にいい狩猟場だったのだ。 約250年前の話だが、それを見つけたのがツオウ族のアパリ (阿巴里) という名前の酋長だった。

 彼は山に深く分け入って狩りをしては、いつも数多くの獲物を持ち帰っていたのだった。 だから、その部族の酋長になったのかも知れない。 その後、彼の部族の人たちにも、その猟場を教えたのだった。

 彼の部族たちは、発見者の "阿巴里" に因んで、この狩猟場のことを "阿巴里" と呼ぶようになったという。 最初は、"アパリの山" と呼んでいたのが、いつしか簡略化して "阿里山" になったという話である。

by 阿里山森林レジャー区 パンフレットより引用






玉山国家公園 Yushan National Park
 台湾でいう "国家公園" は、"国立公園" と同義語であり、その八つある中でも玉山国家公園 (1982年指定) は台湾本島の中央部に位置して、その面積は最大を誇り 105,490ha におよぶという。

 名前のとおり富士山より高い玉山を中心とした数十以上もの峰々が連なる雄大な山岳公園で、自然愛好家のメッカといわれている。




玉山
 かって日本が台湾を統治していたころは、新高山と呼ばれていた山である。 その高さは 3,952m で、富士山 3,776m より高く、台湾の最高峰であるとともに、東北アジアの最高峰でもある。




 
国家公園 National Park
 台湾の 「国家公園」とは、日本でいう国立公園のことで、「国家公園法」に基づき、国家を代表する自然エリア、もしくは文化的史跡を有する場所を指す。


 既存の国家公園は計画中のものもあり、その数は変動するが、現在、以下の八箇所がある。

 1. 玉山国家公園
 2. 太魯閣国家公園
 3. 陽明山国家公園
 4. 台江国家公園
 5. 金門国家公園
 6. 東沙環礁国家公園
 7. 雪覇国家公園





国家森林遊楽区 National Forest Recreation Area
  日本語向けでは "国家森林レジャー区" と訳されている。 台湾の国土の 60%は森林であり、豊かで変化に富む自然景観と森林資源に恵まれている。 そこには、高山故に、高さの違いや、地形の違いにより、熱帯、亜熱帯、温帯、亜寒帯などと、気候風土も多様であり、それ故に、また、多様な動植物群を育んでいるのだ。

 また、各地で世界的に希少で珍しい人類の歴史文化なども、発掘により発見されている。 そういった国内の多くの美しい自然生態の保護と一般公開するところが、国家森林遊楽区ということである。 こういった国家森林遊楽区が、現在、18ヶ所あるようだ。

 この国家森林遊楽区のことを日本語のパンフレットでは "国家森林レジャー区" と訳されている。 英語では "National Forest Recreation Area" と訳されているのだが、日本語向きでは、わざわざ、"レクレーション" のことを "レジャー" と置換えているのはどうしてだろう。




その他
 国家森林遊楽区と同様の趣旨で、国が管理運営しているところが他にもあり、国家風景区、レジャー農場などと、目的に沿う形で名称を変えて呼ばれている。






昨日 (2012/03/02) のドライブルート
鞍馬山荘東勢水里阿里山

鞍馬山荘 === 大雪山林道 === 東勢 === 省道 8号線 === 省道 3号線 ===
高速公路 4号線 ===高速公路 1号線 === 彰化 IT === 高速公路 3号線 ===
名間 IT === 快速公路 16号線
=== 水里 === 苗圃 === 快速公路 21号線 ===
玉山国家公園(境界) === 玉山景観公路 === 夫婦樹 ===
塔塔加ビジターセンター === 快速公路 18号線 ===
阿里山国家森林遊楽区正門) === 駐車場 === 送迎車でホテルへ


阿里山国家森林遊楽区への車での乗り入れは、この駐車場までだ。
これから先にある私たちのホテルまでは、電気自動車による送迎車を利用する。


cf. 阿里山国家森林遊楽区への道




 昨日のこのドライブルートは、鞍馬山荘から阿里山に向かう最短コースなのだが、それは地図上から見てのことだった。 最短が最善と勝手に考えているだけで、実際の難易度や所要時間はわからなかったのだ。



 ただ、地理的に見て、阿里山鞍馬山荘より南に位置するので、大雑把にいえば北から南へ向かうコースである。 これはこれで理にかなった最短コースであることは疑問を挟む余地がない。

 しかし、このコースはお勧めできないという人が大半だった。 理由は後でわかったが、かなりの難所であり、がけ崩れが多く通行できるかどうかがはっきりしないようなのだ。

 そして、少し遠回りになるが
、一旦高速道路で阿里山より南まで下がり、そこから北上するというコースが一般的という。 阿里山へ向かう大型観光バスは、すべてこのコースを辿っていた。

 とはいっても、対向 2車線の舗装道路ではあったが、カーブが多く、また車の往来も多く、運転は楽ではない。 現に、大型観光バスが側溝に車輪を落として立ち往生していた。





難所なわけ
 だから確認の意味で、大学の先生と別れる際に、もう一度、『これから阿里山に向かうのですが、どのコースを辿ればいいですか』 と聞いて見たのだった。

 cf. ご厚意に甘えて
 cf. チェックアウトの前に ・・・
 cf. 思いがけない記念の品



 ・・・ すると即座に、私たちが想定していた最短コースを、詳しく教えてくれたのだった。 きっと、今日は通行不能といったところはないと知っていたに違いない。

 もう一つのコースは、いずれにしろ、次に阿里山から高雄に行くときに、北から南に向かうことになるので自然に通ることになるのだった。 だから、わざわざここで重複させることはないのである。



 実際に、いたるところでがけ崩れの修復工事が進められていた。 10ヶ所以上はあったろう。 その作業中は待たされたりしたが、無事に走りきれたのは奇跡のような気もする。

 それより何より、こういった道の方が私の好みである。 交通量の多い市街地を走るより、高速道路で距離を稼ぐするより ・・・ ガタガタ道でも、スピードは出なくても、誰に迷惑をかけるでもなく、一歩一歩着実に目的地に近づいて、しかも、秘境の風景を独占できるという気がするのである。

 cf. 何故に、グロスグロックナー山岳道路なのか



 ・・・ というのも、私たちの後にも、先にも、行き来する車は皆無に近かった。 ただ、驚いたのは、阿里山から日月潭に向かう定期マイクロバスと何度かすれ違ったことだ。

 また、それはそれで、通行止めはないだろうということを意味しているので、少し安心したのだった。






阿里山到着
 阿里山国家森林遊楽区の正門を抜けるには係員が立っていたが、特に何を聞かれたわけでないが ・・・ 確か、日本から来たことと、年齢を伝えたところ ・・・ シニアは無料ということでろうか、先に進めとのことだった。 そのまま、指示通り数分走ると、やがて駐車場が現れた。


 ・・・ 見ると駐車場をぐるりと取り囲むように、土産物屋や飲食店やホテルやらが立ち並んでいる。 また、観光客や車でごった返していた。 鞍馬山荘とは大違いである。


 駐車場は満車状態であったが何とか止めることが出来た。 日帰り客たちが帰り始める頃の到着となったからよかったのである。 そういえば、正門に至る道には、路上駐車の車が列をなしていたから何ごとかと思っていたのだった。



 とにかく、阿里山国家森林遊楽区への車での立ち入りはできない。 ここから先は歩きがメインだが、ホテルから電気自動車が迎えに来てくれることになっている。

 cf. ホテルの送迎バス







同定理由 *214
 ・白くて長い眉班
 ・首に一条の橙紅色の斑紋 (英名でカラー collared と呼ばれる所以)
 ・ヒタキ科らしいつぶらな瞳




名前の由来
 アリサンヒタキの名前の由来は、阿里山でよく見られるヒタキの仲間だからであろう。




渡り *214
 アリサンヒタキは、台湾の海抜 2,000m - 2,800m の森林に留鳥として生息する。 また、固有種 (台湾)である。




食べもの *214
 アリサンヒタキの食性は雑食性で、主に、昆虫を捕食したり、野イチゴといったベリー類液果を好む。






英名の意味
collared (衣服の)カラー、襟 えり が付いた
cf. 詰襟の学生服
bush 潅木 かんぼく (の茂み)、低木、やぶ、草むら
robin [鳥] (英) コマドリ
by パーソナル英和辞典より引用




関連記事
ヒタキ科の他の仲間たち サムネイルで一覧表示






cf. ツィート過去ログ連動
 (1)_twitpic Mar 02, 2012 大雪山から玉山に向かう
 (2)_twitpic Mar 03, 2012 観日平台の日の出を観に行った
 (2)_twitpic Mar 03, 2012 阿里山花見の習慣




補注
 今回は、数日遅れではあったがツィータ twitter およびツィートピック twitpic を利用して、旅先から投稿した。 その過去の記録と連動させることによって本文を補強する。

 ここで日付は現地時間である。 時差は考慮していないので、多少のずれが発生するかもしれない。





 

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履歴
2015/04/06 twitpic 社破綻 → twitter 社統合対応
2012/09/03 初版公開











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