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イニシュボーフィン島






2010/01/05 release
【28】 2009/06/09 (火)  ドライブ旅行 (2) 10日目 戻る



 ここは、イニシュボーフィン島 Inishbofin Island の "民宿タゲリ" である。 今朝は、いつものように 7:00am に起きた。 また、朝食は 8:00am の約束だ。 ただ、朝食前に鳥観 とりみ という訳にはいかない。 直ぐ、チェックアウトできるように荷物をまとめておく必要がある。 今日中に島を離れなければならないからだ。



 また、今日の予定としては、イニシュボーフィン島 Inishbofin Island で鳥観 とりみ の後、最終のフェリー (17:00発) で クレガン Cleggan に戻り、昨日来た道を戻って カイルモア修道院 Kylemore Abbey の近くで宿を取ろうと決めている。




今日 (2009/06/09) もいろんな出逢いと別れがあった。 その話は、既に 「出逢いもいろいろ」 で紹介してきたので、ここでは省略する。

 cf. イニシュボーフィン島 2009年 6月 9日(火)







大きいような小さいような ・・・
 このイニシュボーフィン島は、大きいような小さいような、いろんなとらえ方ができるのだが、それは楽しみ方や考え方によって変るだろう。 それというのも、昨日は歩きで島の東側半分を回り切ったから、あとは西側半分を回れば一周することになる筈である。

 ところが、それは、車が通れる、自転車が通れるといった道を歩いただけの話である。 要は、この島の人たちの生活圏にある道路自体は、半日ほどで歩けるのだ。


 ただ、それは トレッキング といったものではない。 普段、島の人たちも行くことがない、断崖だとか、牧場の中や、草原の中にこそ、他では見ることが出来ないこの島独特の自然がある。

 かといって、本格的にそういった トレッキング をしようと思うと、とても一日や二日では出来そうにない。 奥が深そうである。


 という訳で、昨日も行った島の東端から、まだ見ぬ断崖に立ち入ろうと考えたのである。 例の チャフ Chough が居そうな気がしたから、西端へ行くことは諦めた。 何ごとも、全ては無理である。

 ただ、再び東端を目指すにしても、少しでも体の負担軽減と、時間的な無駄を省くために、昨日歩いたところまでは、タクシーを利用することにした。

 cf. 親切なタクシーの運ちゃん










東端の断崖を目指す
ミニバス
2009/06/09 Photo by Kohyuh
 コミュニティーセンターで私たちが島の東端の断崖へ行きたいと伝えると、例の "タゲリの宿" のおばちゃんが携帯でタクシーを呼んでくれた。 もう、この島の人ならみんな顔見知りなんだろう。

 しばらく待っていると、見覚えのある赤いミニバスがやって来た。

 昨日も何度かすれ違っていたし、なぜか、他の島でもミニバスは赤いのが定番のようである。










閉じられた入口 (ゲートを入ったところ)
2009/06/09 Photo by Kohyuh
 私たちは助手席に座った。 セダン形のタクシーは無いし、このミニバスがタクシー兼用である。

 早速、例の インフォーメーション で買った地図を広げて行きたい所を説明した。

 運ちゃんは非常に好意的であった。 ただそこに向かうのではなく、東端一帯を走り回って、また、停まっては、何かと説明してくれた。





 最後に、この写真右のところに停車して、あの門を開けて入っていけば良いと教えてくれたのである。

 これは想像もしていなかったことである。 昨日も牧場脇の道を通ったが、中に立ち入れそうになかった。 どこでも柵で囲まれていたりした。

 それが、自分で勝手に開けて中に入って行ってもよいというのである。 もちろん、それが出来るところを教えてくれたのであろうが、もし、自分たちだけで歩いて来ていたら、とても入れなかったろう。








牧場の中の道
2009/06/09 Photo by Kohyuh
 門は施錠はしていないが、手で開け閉めする簡単なロック構造で閉じられている。

 しかし、見れば誰でも開閉できるもので、要は動物たちが勝手に出入りできないようにしているだけのようだ。


 中に入れば、歩きやすそうな道が山に向かって続いていた。














高原に出る
2009/06/09 Photo by Kohyuh
 しばらく登りが続くが、やがて平坦になり、それとともに道といった形も無くなり、凸凹とした岩盤の高原といった風景に変る。

 その中を、踏み跡だけを頼りに進むのだが、牧場といっても遠くに羊の姿が二三匹見られた程度で、人の気配がまったくない。

 天気が良かったこともあって、淋しげな感じや、危険な感じは一切なかった。








 もともと、イニシュボーフィン島自体高い山はない。 西端に最高峰の山があるが、それも標高が 86m というから、山好きの人からすれば、それこそアホみたいなものだろう。

 しかし、富士山がいくら日本一高いといっても、銀座並みの人出では、最早、自然は満喫できないであろう。 自然とはそんなものだ。

 







対岸の海が見える
2009/06/09 Photo by Kohyuh
 高原の風景は歩き進むにつれて様々に変ってくる。 ただ、草がちらほらとある岩盤と思えば、水をたたえ、水草が茂る小さな沼地のようなところもある。

 更に進むと、ついに対岸の海が見え出した。 対岸というのは、人の居住区は、港を中心にして島の南側に集中して在るから、その北側の海と言うことである。











対岸の海が見える
2009/06/09 Photo by Kohyuh




 何ごともそうだが、到達したという喜びは、これに勝るものはなかろう。 今回は、苦労して到達したのではないが、また、特に何が見えるというものでもないが、目的地である対岸の海を眺めるのは、さすがに気持ちが良い。








断崖
2009/06/09 Photo by Kohyuh
 断崖は、思ったより低かったが、これも高さだけではない。 断崖の縁が傾斜して、どこから断崖なのか判断がつきにくい。

 あまり近づくと、草で滑って、滑り台のようにして落ちるやも知れないという不安がある。

 また、草で覆われた、クレバスのような落とし穴があるかもしれないという不安もある。

 要は、『けつの穴が小さい』 のであろうが、本当のことだから仕方がない。






 この トレッキング で出逢った野鳥は、ハジロコチドリハシグロヒタキヒバリマキバタヒバリフルマカモメヨーロッパヒメウ などだが、残念ながら チャフ Chough は、断崖の上を飛び去るところを見ただけである。

 cf. チャフを目撃





喫茶店で一息
 対岸の海を見た後、元の道を引き返すとビーチに出た。 その波打ち際の砂浜を歩いて横切ると、昨日、コーヒーを飲みはぐれてしまった喫茶店がある筈である。 cf. コーヒーはおあづけ


 なるほど立地条件がいい。 シーズン時であれば、にぎわうであろう。 この島で賑わうとすれば、港周辺か、このビーチと思うからだ。 それに、少々歩き疲れた身には、この店のコーヒーは美味かった。






要領が分った
 喫茶店を出てしばらく行くと、もう一つ、白砂が綺麗なビーチが藪草越しに見えた。 そこに到るであろう脇道があったので進んでいった。 草の背丈が高くて、また、道も曲がりくねっているため、しばらくビーチは見なくなるが、足元の砂が、昔歩いた砂浜の道を思い起こさせて、その方へ次第に近づいていく予感がする。

 すると、ビーチが目の前に見えるようになって、突然、予期せぬゲートが現れて、行く手を塞いでいるのが目に入ったのである。


 ところが、それが昨日のことなら、ゲートを突破しようなどと、考えることはなかったであろうが、今日は違う。 ミニバスの運ちゃんが教えてくれたおかげで要領が分っていた。 迷わず、このゲートを開けて砂浜に立ち入ったことが、思いがけない出逢いへと繋がっていったのである。

 cf. 貝の塩ゆで
 cf. アン・マリーの工芸店






峠のホテル Kylemore Pass Hotel
 イニシュボーフィン島 Inishbofin Island から最終のフェリー (17:00発) で、無事にクレガン Cleggan のイニシュボーフィン・フェリー Inishbofin Ferry 乗り場 に戻ってきた。


 早速、パーキングしているパブへ、車を引取りに行った。 パブのお姉さん、いや、おばちゃんかな 『楽しかった?』 と聞いてくれた。 そして、『日本人が来てくれたのは珍しい』 といって、車の誘導までしてくれたのである。

 ただ、駐車料金は24時間制であリ、利用したのは28時間弱と思うのだが ・・・ 割引サービスはなく、きっちり二日分の料金を請求された。 まぁ、ビジネスだから仕方がない。






料金には自信あり?
 もう、18:00 を過ぎている。 これから今日の宿を探さなければならないのだが、あまり遠くまでは無理である。 それに雨がパラつきだした。 いづれにしても、昨日来た道を戻る必要があるので、カイルモア修道院 Kylemore Abbey の近くで宿を取ろうと決めている。

 それに、昨日、ここに来る途中、「綺麗なホテルだなぁ」 と思って見ていたところがある。 少々高いかも知れないと思ったが、雨が降っていることだし、また、これ以上走り回りたくない。

 これも何かのご縁と思って泊まることにした。 "Kylemore Pass Hotel" という名のホテルで、この辺りがカイルモア峠 Kylemore Pass だから 「カイルモア峠ホテル」 という、そのまんまの名前だ。

 どう見ても峠らしくないのだが、"pass" には 「狭い通路とか、山道」 といった意味があるから、例えば、サントリーウィスキー工場のある大山崎辺りの雰囲気のところをいうのだろう。



 それが、昨日泊まった B&B "Lapwing" と同じ料金だったから吃驚した。 それに、レストランもあるから外に食べに出る必要がない。 これだから宿探しは面白い。 当たりも外れも、良いも悪いも、何かのご縁である。


 ホテルの人も自信があるのか、部屋を見せてもらったあと、私が気に入った顔をしているのを見て取って、『如何ですか? 他にもグレードの高い部屋もありますよ』 と要らぬことをいう。






それでもパーフェクトはない
 面白いことに、これまで良いと思ったホテルでも、なかなかパーフェクトはない。 まず、洗面所の排水栓が巧く機能しないところが多い。

 バスタブのカーテン吊りが一つ欠けていたり、ジャグジーがあるのに機能しなかったりなど、それは様々である。

 このホテルも、部屋も、レストランの食事や雰囲気やサービスも行き届いて満足していた。 家内の日記には、久しぶりにリッチな気分になったと書いてある。  それに、アイルランドに来てからナンバーワンの料理だったとも書いてある。 それなのに、おしいかなパーフェクトでは無かった。

 部屋に戻って、一風呂浴びようとしたのだが、バスタブの排水栓がどこを探しても見つからないのである。 人を呼びつけるまでもなく、タオルで蓋をすれば、まぁ、入ることはできるのだが ・・・ 栓の有無など、掃除のときに分かるだろうと腹立たしくなるのである。


 そのことを、例のサービスには自信ありげなフロントの男に、このことを耳打ちしたら、『そうですか。 前にも栓を持って行かれたことがあるんですよ』 と悪びれずにニヤリと笑い返すだけだった。

 よく持って行かれるということは、予備も持っているのだろう。 あのとき、電話すれば、すぐに持って来てくれたに違いない。 『何故、無いならないと、フロントまで電話しなかったのか?』 と思われたかもしれない。


 これは、私の悪い癖であろうか? 何とかなる場合は、わざわざ人を呼んだりはしない。 また、何とかならないと分れば、これも人を呼んだりはしないのである。

 また、ちょっとしたことや、ちょっと考えれば何とかなることを、わざわざ人を呼びつけて怒鳴り散らしたりする人を見るのも嫌なのである。





疑問が解けた
 それにしても、こんな風呂の栓を持ち逃げするとは、何という了見なんだろう。 何の役に立つのだろうかと考え込んでしまう。 その理由は分からないが、一つ疑問が解けたことがある。

 日本の場合、洗面所やバスタブの排水栓は、鎖にゴム製の蓋をつけてぶら下げている簡単なものだ。 それが、不思議なことにヨーロッパでは、蛇口の後ろにある棒状の取っ手を引いたリ押したりする構造のものがほとんどである。

  つかみ難いし、不便であるし、故障すると、素人では修理できない。 どうしてこの構造が好きなのか気が知れないと思っていたのである。


 それを不思議に思っていたのだが、やっとわかった。 日本式の場合、栓を盗られやすいという欠点がある。 大体、そんなものを盗る奴がおるということ自体、日本では考えられないことなのだが。

 例え、そうだとしても、日本式に利点があろう。 交換しやすいことだ。 特に値が張るものではない。 そういう意味では、このホテルは日本式を採用しているところが偉い。










Kylemore Pass Hotel 2009/06/09 (泊)
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