カイルモア修道院
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アイナ湖 Lough Inagh で鳥観 とりみ する 宿の キャトル・グリッド を出て、そのままアプローチを進めば、昨夕方に ロバ たちとであった湖岸への小道に出る。 左に行けば山に向かうようであるが、地図上では行き止まりで、トレッキング のルートへと繋がっているようだ。 右に行けば、なだらかな坂道で、昨日走ってきた湖岸道路 R344 に到り、それを越えればそこが水辺である。 いづれにしても、この辺り一帯は、地図ではピクニック場 picnic site のマークが記されてあった。 この B&B にしても、近くのホテルにしても、トレッキング やハイキングやピクニックの拠点となっているのだろう。
その湖岸の方の道を辿ると、ただの草原の中を行くように見えるが、湖が近づくにつれて、コネマラ国立公園一帯に広がる独特の ボーグ bog と呼ばれる湿原の様相を呈して来る。 昔、地理で習ったことがある "泥炭 peat" がとれるようである。 ボーグ bog 保護区
それが何たるものか、そのときは分らず、ただ、自然の保護区か何にかだろうと思っていただけだ。 それが、泥炭 (ピート) と呼ばれるものが採れる湿地帯のことと知ったのは、コネマラ国立公園の ビジターセンター である。 泥炭 peat こういった ボーグ bog は、現在では非常に少なくなってきており、確か、面積にして 100分の1 以下になっていると記されていたように思う。 石炭や石油など、化石燃料は、採り続ければいづれなくなることは誰しも承知しているところである。 ただ、例え、そのような事態になったとしても、地球環境にはさほど影響はないだろう。 地下の深いところで、化石としてあるだけで、生命活動はしていないからだ。 しかし、ボーグ bog は違う。 そこは今も地表では、湿地帯に適応した様々な動植物が生息している。 また、泥炭 (ピート) は地下の浅いところにあるから、それを採掘するには地表の生物層を破壊することになるからだ。 ボーグ bog は一度破壊されると、もはや再生は不可能と言われているから、やっかいだ。 "泥炭" は代替燃料で何とかなろうが、失われた生物層や、ボーグ bog 自体は代替が利かない。 それは、地球環境にも影響を及ぼすことになるに違いない。 カイルモア修道院 Kylemore Abbey に向かう 8時に食堂に出向いたが、もう食事が始まっていて、賑やかだった。 私たちを含めて6組の人たちがテーブルを囲んでいたから、宿は満室だったろう。 結構、人気のある宿かもしれない。 私たちがチェックインしたときには、まだ一部屋空いていたと思うのだが ・・・ みなさん見るからに トレッキング の人たちである。 彼らは朝が早いのだろう。 こういったところでは当たり前かも知れないが、普通、朝食は 8:30頃である。 こうして、お世話になった Lough Inagh Ranch の宿を 9:30 am にチェックアウトして出発した。 ここから カイルモア修道院 Kylemore Abbey まで、一本道のようなものであり。 このまま、R344 を走って、国道 N59 の交差点を左折すれば、もう数百メートルで目的地に到着する。 距離にして、20kmほどだ。 10時ごろには着いたのだが、駐車場はがらんとしていた。 まだ開いていないようで、垣根が閉ざされていた。 目の前には、ガイドブックにあるとおりの美しいカイルモア修道院が見えている。
カイルモア修道院へのアプローチからの眺めが絵葉書どおりである。 山を背にして、前には湖があり、湖岸には花が咲いているよく手入れされた庭が続いているというから文句はない。 ただ、どこか淋しげに見えたのは、この修道院の来歴を知っているからだろうか。 コネマラ国立公園 Connemara National Park に向かう カイルモア修道院から コネマラ国立公園の ビジターセンター までは、ほんの数キロである。 今日中に、イニシュボーフィン島 Inishbofin Island に渡ることが出来ればよいから、その情報収集と、コネマラ国立公園での鳥観 とりみ を楽しむことにする。
ビジターセンター では、ボーグ bog の保護についてのパネル展示があり、かっての状態と、それが失われて行った状況が地図上に分りやすく説明されていた。 トレッキング trekking
ゆっくりとなだらかな坂道を登っていくが、木立は少なく、見晴らしのよい高原を行くようである。 30分ほどで 2時間コースとの分岐点に到着する。
とは言え、花やチョウや鳥を観ながらの トレッキング であるから、ここで出逢った 2時間コースを行くと言っていた若者たちに、途中で追い抜かれてしまったのである。
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