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ロンドン London




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 2009/08/25
ロンドンのにせ警官 ホームへ戻る

2009年 6月 20日(土)

 旅にはトラブルはつきものであるが、また、実際にスリや白タクなどの経験もあるのだが、今回初めて偽警官にであった。 2009年6月20日 ケンジントン・ガーデンズ (ロンドン) でのことである。

 cf. スリにやられた!
 cf. 白タクにやられた!







§ ここは、ハイド・パーク Hyde Park ?
Lancaster Gate
hyde_park
ケンジントン・ガーデンズ入口
(ランカスター・ゲイト駅前)

正面の建物と噴水はイタリア庭園 Italian Garden
2009/06/20 Photo by Kohyuh
 この日は、大英博物館を再訪したあと、ハイド・パークで散歩がてら バードウォッチング を楽しもうと思ってやってきた。 王立公園の一つという大きな公園である。

 公園の入口を入ると、イタリア庭園 Italian Garden に続いて、細長いサーペンタイン湖 The Serpentine が見える。

 バンオオバンカワウセグロカモメカンムリカイツブリ などがいた。 ここで、178種もの野鳥が観察できるという。









 むかし、このハイド・パークが目の前という、ランカスター・ゲイト Lancaster Gate の近くに泊まったことがあるのだが、当時は、バードウォッチング の "バの字" も知らなかったのである。 公園の散策よりも、バッキンガム宮殿 Buckingham Palace へ直行したものだった。



 ところが、ところが ・・・ 今まで、ハイド・パーク Hyde Park とばかり思っていたのであるが、改めて地図を見直してみて驚いた。 今回散歩したのはケンジントン・ガーデンズ Kensington Gardens だったのである。









§ ケンジントン・ガーデンズ Kensington Gardens

hyde_park_peter_pan
ピーター・パン Peter Pan Statue
(このケンジントン庭園が発祥の地)
 ハイド・パークとケンジントン・ガーデンズは、車道 (The Ring) を隔てて、隣接している。

 そのケンジントン・ガーデンズも、元はといえば、ハイド・パークだった。

 それを、ウィリアム三世 William III が、1689年にその一部を買い取って庭園にしたところだという。 















 ぜんそく気味だった彼が、静かで、また、空気が綺麗なここが健康によいということで、療養する目的でケンジントン宮殿 Kensington Palace を建てたという。

 このケンジントン宮殿は、かって、チャールズ皇太子と故ダイアナ妃が暮らしていたところである。







ピーターパン Peter Pan
 このケンジントン・ガーデンズをイタリア庭園 Italian Garden からサーペンタイン湖 The Serpentine 沿いの道を進むと、ピーター・パンの像があった。

 子供たちがよじ登り、まとわりついて、ピーター・パンとは確認できないほどである。 それを、カメラに収めようとする、パパやママたちで溢れかえっていた。 このケンジントン庭園がピーター・パンの発祥の地だという。


 また、サーペンタイン湖の対岸にはサーカスのようなテント小屋が建てられていたのだが ・・・ 何だろうと思っていたら、ミュージカル 「ピーター・パン」 のプレ公演が催されていた。

 ちょうど終演となったのだろう、大勢の親子連れが出てくるところだった。 やはり、ご当地だけに、ピーター・パンの人気は高いようである。

 ここから街並みを遠望すると、アニメ映画で観たような、部屋の数だけあるという煙突が屋根に突き出た英国特有の家々が並んでいた。 出窓から、ウェンディーたちが顔をのぞかせてもおかしくないという風情である。










パークとガーデンの違い
 パーク park が "公園"、ガーデン garden が "庭園" と訳されるように、公園には、公 おおやけ に開かれたものというニュアンスがある。

一方、ガーデンは、規模の大小というよりも、"私的な庭" というニュアンスがあるだろう。




実際に、開園時間を見ても、そのニュアンスが見て取れる。
 ハイドパークが、朝5時から深夜まで
 ケンジントン・ガーデンズは、朝6時から夕暮れまで (要するに明るい内だけ)
という違いがる。






日本の公園制度 ・・・ 補追 2015/10/27
 常時公開を原則とする 「公園」 制度は明治6年の太政官布達第十六号でもって制定された。 また、「公園」 という語もこの布達で初めて使われたようだ。

  日本の近代公園は明治36年に開園した東京の日比谷公園が最初とされている。  それ以前にも、水戸の偕楽園のように江戸期から藩主の斉昭の意向によって定期的に市民に公開していたことはあるのだが、どちらかというと「庭園」という言葉が相応しいかもしれない。
by NHK 人間講座 2003年 2月~3月期
「風景を愉しむ 風景を創る」 中村良夫著より引用







§ にせ警官
 イタリア庭園からピーター・パン像のある方へ歩いていたときである。 西欧人の若い女の子が、一人で地図を片手に、『私、道に迷ったの。 いまどこにいるか教えて?』 と声をかけてきた。


 これは不思議でもなんでもない。 英国は他民族国家である。 ロンドンに住む東洋人も数知れずいる。 それにロンドンといえば外国からの観光客が多いし、また英国の人でも、おのぼりさんがロンドン見物にきているということもある。



 彼女が持っていた地図を見たら直ぐにわかったから、わが意を得たりと 『このランカスター・ゲイト Lancaster Gate というのが、あそこに見えるもので、いま私たちがいる所は、ちょうどこの辺りになるよ』 と指差しながら説明した。


 そのときの彼女の反応は、聞いているのかいないのか、見ているのかいないのか、気もそぞろといった風情であった。

 おかしな人だなぁ ・・・ とは思いつつ ・・・ これも、まぁ、私の英語力の問題かも知れないし、また、彼女がスペイン人であれば、若くても英語が苦手な人も多いことだから、次に、どう説明したものかと思案していたときだった。



 不意に後ろから声がかかった。 振り向くと、マイク付きのヘッドフォンをつけた大の男が二人いた。 それまで進行方向には人がいなかった筈で、それを道を聞かれたから逆方向に向き直って会話していたのである。 それもちょっとした時間だったので、いつの間に? という思いが強くてびっくりしたのである。

 そして、『身分証明書を見せろ』 というから、私服だったが、これは警察官だと気がついた。 続けて 『この辺りでは、麻薬とお金を狙う奴らが多いから警戒しているんだ』 という。


 それは、さもありなん。 麻薬だけでなく、テロ対策とかで、常々英国も大変だなと思っていたから、こうして職務質問しているんだろうと、何の疑いも持たなかった。






 『いまパスポートは持っていないが、コピーならある』 というと、『それでいい』 という。 私は内心、ホッとした。 そして、お尻のポケットから財布を取り出し、パスポートのコピーを見せた。 すると、チラッと見ただけで、『カネも見せろ』 という。


 そのとき私は、ゆすり、たかりの問題で、「財布にそんな大金を入れておくと危険だよ」 と注意するつもりなんだろうと考えたのである。

 私は、それは百も承知していたので、日本の1万円札を一枚入れてあるだけである。 「どうだ、用心してるだろう。 これ一枚しか入れてない」 という気持ちで、その1万円札を抜いて、ひらひらさせた。



 すると、他にもっと持っていないかと聞いてきたのである。 ここに到って、これは何か怪しげだなと気がつき始めたのだが ・・・ そのとき、家内は、私の1万円札を持っていかれはしないかと、心配したという。








 同じような職務質問が、家内や、先ほどの彼女にも、同時進行的に向けられたのである。 彼女も財布を見せていた。

 家内は、実際は二つ財布を持っていたのだが、パスポートのコピーが入った財布だけを見せていた。

 もっと他に持っていないかと聞かれて、『財布は小銭だけで、あとはカードを使うから ・・・』 と応えていたようだった。 ここに到って、さすがの私も、彼らが偽警官ではないかと気がつき始めたのである。




 家内に、お金、お金と、しつこくいうので、私は 『あなたの身分証明書も見せてください』 といったら、 私に職務質問していた男が、お尻のポケットから財布を取り出し、写真付きの身分証明書を見せてくれた。


 警察手帳をそんなところに入れている訳がない。 それが、チラッとだけだったので警察手帳だったかどうかは定かではない。 定かではないが、今は、自信をもって、偽警官であると断言できる。




 すると、諦めたのか、他の観光客がきたのか、マイクで 『この日本人たちは問題ない ・・・』 とか何とか交信しながら、立ち去っていったのである。

 気がつくと、道を聞いてきた彼女の姿も消えていた。 どうやら、彼女も "ぐる" だったようだ。 ・・・ でなければ、道に迷った現状は、何も変わらなかったのだから、動けない筈である。








 いまは、良くも悪くも、携帯電話という便利なものがある。 彼らの他に見張り役やら、仲間が多々いたのだろう。 しかし、大金を持っていたとしても、公園といった周囲の目もある中で、どのようにそれをくすねるつもりだったのだろうか?


 暴力沙汰も否定はできないが、私が想像するのは ・・・ もしあのとき、大金の入った財布を見せていると ・・・

 
例の彼女が横からそれを奪い取って逃げ出す
 偽警官たちは、直ちに後を追って、その彼女を取り押さえる
   ・・・が、そこへすかさずやって来た他の仲間にバトンタッチする

すると、せっかく捕まえた彼女を放ったらかしにして、
 お前は、あっちを追え、ワシはこっちを追う、とか何とかいって、
  また、追いかけて行くのである

そういうことを繰り返して、いつの間にか、誰もいなくなった ・・・

 という筋書きである。

 いろいろと手を変え品を変えて、"おれおれサギ" のように犯罪も進化してきている。 紳士の国といえども、気をつけるべし!










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