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サンカムペーン (3)





 2008/08/10
サンカムペーン温泉
 Sankamphaeng Hot Spring (3)
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§§ 親切な管理事務所の人
 帰りのタクシーなり、バスなり、有ればいいのだが、分らないまま、ただ、ここで待つと言う訳には行かない。 管理事務所で聞いてみようと駐車場から引き返してきた。

 対応にでてきた若い男性が事情を察してくれた。 すると、部屋から出てきて、ついておいでと言って、黙って歩き出した。 言葉で説明するより、自ら案内してくれたのである。

 このような応対の仕方は非常に助かるが、タイでは何度も経験したことである。 指差しや、口頭説明で、あそこを右や左などといわれても、聞く方は曖昧にしか受け取れないし、全て記憶することもできないものである。

 特に、言葉が通じない訳ではない。 英語も話す。 そして彼は、ただ見通しの効く屋外に出てきたのではない。 より間違いない情報伝達として、こうして労を賭して道案内をしてくれているのである。


 彼の後をついて駐車場まで来た。 すると、例の並んでいるソンテオに何ごとか声をかけていた。 「彼らを乗せてやって欲しい」 と頼んでくれているようであった。

 それでも、駄目なものはだめとわかると、次のソンテオまで行って、同じように聞いてくれた。 こうした中で、彼の話を聞いてくれる車が見つかったようである。 話が長いということは、ちゃんと聞く耳をもっていてくれたということである。

 考えてみると、チャーター便は、良いも悪いも、その運ちゃんだけでは判断できない筈である。 乗せるも乗せないも、オーナーの判断になるからである。

 今、こうして話を聞いてくれているのは、オーナーが既に乗り込んでいて、丁度、出発しようとしている車であったからであろう。

 あの日本人が困っているので、途中まででいいから乗せてやって欲しいと、私たちの方を見ながら話をしてくれていた様子が見て取れた。


 すると、了解してくれたのであろう、オーナーが車から降りてきて、どうぞ、といってくれた。 ただ、二人で100バーツだというので支払うと、彼らを乗せてやって欲しいと言う風に、それを運ちゃんに手渡していた。

 チャーター便は、定員内であれば追加料金は不要であろうが、だからといって、当初の契約外の人を乗せるのである。 これを、当然だといって、運ちゃんの頭越しに乗せるのでは、人柄が分かる。 理屈ではなく、礼儀というものであろう。 中々の気配りであった。

 私たちが乗り込むと、車は直ぐに出発したが、親切にも、ここまで来て交渉してくれた管理事務所の人に、何のお礼の言葉もかけていなかったことに気がついた。 その節は、失礼しました。 また、今更遅いが、どうもありがとうございました。






§§ 楽しかったひととき
 どうぞ、といわれてソンテオに乗り込んだが、出逢いとはこんなものであろう。 思いがけなくも、こうして、中学生と小学生と思しき二人のお嬢さんたち、並びにオーナーご夫妻と、ご一緒させていただくことになった。 聞くと、上の子が11歳で、下の子が8歳ということであった。

 二人のお嬢さんは、そのとき、お孫さんかと思っていたら、後で分かったことであるが、姪御さん niece ということである。 バンコクから飛行機でサンカムペーン温泉に遊びに連れて来られたのであろう。 バンコクにお店があると言っていた。 これから飛行場へ向かうところだったのである。




§§§ 可愛いお嬢さんたち
 上のお嬢さんは、オーストラリアのバースに留学しているとのことで、丁度、一時帰国したところを、こうして遊びに連れ出したようである。

 ご夫妻は、特に聞かなかったが中国の人に見える。 日本にも来たことがあるようで、北海道は寒かったとか、東京や広島にも行ったことがあるようだ。

 上の子は、さすがに英語が堪能で、何かと話しかけてくれるのが嬉しいし、また、楽しいものである。 少女だけが持つ魔法の力である。 cf. 「少女」 なるものの輪郭



 学校に日本人の友人がいるらしく、『日本語の歌も唄えるよ』 といって、「ジングルベル」 を日本語で歌い出した。 妹の方も一緒に歌い、そして私たちもそれに合わせて歌ったものだった。

 カメラを見せて撮ってきたものを見せてくれたり、こんなものも持っているよと、扇子を見せたり、伯母さんの質問や私たちが何を話しているか通訳したりと休む間もない様に、おしゃべりしている。

 家内が折り紙を折って見せると、皆さんもよく知っているようだったが、たいそう喜んでくれた。 妹の方は、英語がまだよく分からない様子で、私たちの会話に乗ってこれないのか、眠そうな顔をしている。


 途中、ご主人一人、車を降りて運転席の方に移った。 本来、空港へ向かうところを、私たちが自力で帰れるようなところまで迂回路を運ちゃんと一緒になって探していたのだろう。

 時間は、あっと言うまに過ぎて、渋滞が目立ち始めた頃、見覚えのあるチェンマイのナイトバザールが見えた。 そのときご主人が、また、戻って来て、『ここなら帰れるだろう』 といって声をかけてくれた。

 願ってもないことである。 ナイトバザールには、何度も来ていてよく知っていた。 お礼を言って、車を降りようとしたら、娘さんたちが家内にハグをしながら別れを惜しんでいる。 そのとき、思いがけなくも、妹さんが、同じように私にハグしてくれたのである。

 思い返せば、実にのびのびと、明るく、また、礼儀をわきまえた、お嬢さんたちであった。 もちろん、ご夫妻の、特にマダムの物腰などを見ていると、育ちのよさが感じられた。 そして、家内のことをマダムと呼んでくれていたので、さぞかし、くすぐったい心地がしたことであろう。


 車を降りて、後を見送るが渋滞が心配である。 無事に、空港に着いてくれることを祈るばかりであった。 私たちも明日は、同じようにしてバンコクに帰る。 チェンマイ最後の日が、こうして懐かしい思い出を残してくれたのであった。








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