鳥紀行 スペイン編 (1)
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はじめに § バンコク (タイ) 到着 Bangkok, Thailand スペインの旅なのに、なぜ、タイなのか、ということであるが、一にも二にも、安く上げたいから、ということに尽きる。 時間はあるが金が無い、という人にとっては、とにかく、アジア系の航空会社が安い。 その代わりに、直行便はない。 その航空会社の国に、一旦、必ず立ち寄ることになっている。 これはどの航空会社でも共通の経済の原則である。 今回は、タイ航空を利用したからタイに来たという次第で、いわゆる鈍行だからこそ出来る一種の贅沢とも言えるかも知れない。 ただし、どこにも立ち寄らずにヨーロッパへ行きたい場合には、直行便に比べて、五六時間、余計にかかるのが普通である。 このように時間がかかるのは、中継地である航空会社の国で、飛行機を乗り換え transfer たり、乗り継い transit だりするからであるが、その他に、燃料の補給や機内の清掃や乗務員の交代が必要である、ということもあろう。 更に、スペイン (マドリッド) 行きは、一旦、ローマにも立ち寄る。 これら諸々のことに、三四時間は普通で、それ以上、余計にかかるというものだ。 乗り換え (トランスファー transfer) 乗り継ぎ (トランスジット transit) チャンギー国際空港 Changi Airport そのまま待って、乗り換えるのも良い。 シンガポールのチャンギー空港なら世界最大級の空港だから、退屈することは無いだろう。 インターネット端末は無料だし、もちろん、有料のものもあるし、ショッピングから、プールまで、ないものは無いと言ってもよい。 また、同じ待つなら、いっそうのこと、その国に数泊しての観光旅行も可能だ。 ただ、国によっては、その国から出国する時に、空港使用料の類の料金を取られることがある。 関空など、航空券の購入時に、運賃とは別に、先払いしているが、そのことに気付かないのが普通であるから腹が立たない。 この巧妙な手口に、気がつかないだけなのに、このように中継地で改めて、徴収されると面白くない気がするから、勝手なものだ。 税金でも、外税なら、腹が立つことが多かった。 それも、内税になって、腹が立たなくなった。 喜んでいいものか。 考えてみれば、アホではないか。 今回、タイ航空を利用したので、往路で、バンコクに、2泊することにした。 ホテル・ディシュタニ (Dusit Thani Bangkok) に泊った。 昨年も、泊って、気に入っていたからである。 特筆すべきは、タイ航空は、格安航空券と言えども、座席指定ができたことである。 詳しくは、海外ドライブ旅行(8) をご覧下さい。 ただ、機内設備は、シンガポール航空と違って、液晶モニタが各席に付いていないことは仕方ないとしても、フットレストも無かったのは残念である。 フットレストは、あれば有難味は感じないが、無いとなると、足の置き場が無くて落ち着かないから、勝手なものである。 §§ タクシーのこと 2005年4月13日 11時45分 関空を発って、バンコクに 15時35分、定刻にバンコク国際空港 (ドン・ムアン空港) 着いた。 日本との時差は、マイナス2時間であるから、5時間50分の空の旅であった。 もっと乗っていたかったが、下ろされてしまった。 空港で、白タクには、つかまらないようにと、気を付けつつ、タクシー乗り場に急ぐと、係員の人が次から次へと、順番に、テキパキとさばいている。 並んでいると、運悪く、小汚いものに当たってしまった。 順番だから、それは、仕方が無いとして、見ていると、荷物を入れたトランクの鍵が閉まらないのか、扉を紐でくくって、運ちゃんが照れ笑いをしていた。 タイでは、タクシーの不正防止のため、こうした正規の乗り場では、係員がメモ用紙に、タクシーのナンバーを書いて、手渡してくれる。 もし、問題が発生すれば、処理上の追跡が、しやすいし、何処から乗ったかの証拠にもなるからだろう。 タクシーの運ちゃんに、ホテルの予約表を見せて、ホテル・ディシュタニへ行ってくれと言うと、わかった顔をしたから安心した。 それはそうだろう、このホテルを知らないようでは、もぐりの筈だ。 いわゆる外国資本のホテルではなくて、自国の老舗ホテルだ。 タクシーが走り出してから気がついた。 両替をしないまま、乗ってしまった。 両替できないようなホテルもなかろうと、思いつつも、それでも、両替できるまで、待って貰わないといけない。 たちの悪い運ちゃんだったらどうしようかと、ずいぶん心配したものだった。 飛ばさなくても良いものを、サービスのつもりか、ガタガタ音を立てながら、猛スピードで走り出した。 高速道路も使うが、100キロ超とはいえ、なにしろ、オンボロだ。 気が気でない。 私たちも、周りの風景から、どの辺りかは、大体の見当はついたから、もうそろそろかなと、安心していたら、突然、車を道路わきに寄せて、ホテルはどこかと聴いてきたから驚いた。 そう言えば、運ちゃんは、先ほどから、携帯電話で色々しゃべっていた。 道が分からなくなってしまったようだ。 予約表は英語で書いてあったから、読めなかったのだろう。 私の発音から判断して、適当に走り出したに違いない。 いよいよ都心に入る、というところで、確認のために停車したのだろう。 ところがこちらは、ゆすりか、たかりか、と心配したが、家内の手前、平気な顔をしていたものだ。 それに何より、気のよさそうな運ちゃんだった。 彼が、電話番号、電話番号と繰り返すものだから、ホテルの予約表を見せて、電話番号を指で差し示した。 そこに電話をかけたらしい。 そして、携帯をこちらに渡して話せという、英語だった。 ホテルのフロントだったので、「タクシーが道に迷ったから、案内してやって欲しい」 といって、また、運ちゃんに電話を返した。 すると、二言三言、話をすると 『何だ、ディシュタニか』 という。 そのように聞こえた。 前から何回も、ディシュタニ、と言っているではないか。 私には、運ちゃんが発音するのも、私が発音するのも、同じように、思うのだが、まったく通じていなかった。 やれやれ。 それからの運ちゃんは、上機嫌だ。 今日の仕事は、これでお終いで、家に帰るという。 お正月で、三連休だという。 そうか、旧正月なんだと、今まで話が通じなかったことが不思議なほどに、言うことが分かる。 §§ 厳重な警備 ホテルの入り口には、二三人警備員がいて、鏡の付いた長い棒で、車の下を丹念に調べ、質問したりしている。 また、そんな手動式ではなくて、板状の装置の上を、単に、車を横切らせるだけで、自動的に検査できるようにしたものまであった。 最初は、要人でも泊りに来るのかな、と思ったが、これが日常のようだった。 今回、前述のとおり、現地通貨を持たないまま、タクシー乗ったので、ドアマンに、「両替するまで待って欲しい」 と運ちゃんに言ってくれと頼んだ。 運ちゃんも、当たり前のように、機嫌よく、OKしてくれた。 家内が、両替に走る間、運ちゃんと、何かと話しをしたりしたが、お正月休みが始まる前の、私も経験があって良く分かるが、うきうきした気分が伝わってくる。 家族も、彼の帰りを待っているに違いない。 こちらも、何だか嬉しくなって、それと、待たせたこともあって、チップをはずんだものだった。 §§§ おすすめ料理 「仔豚の丸焼き」 2005/10/05 追記 ホテルの日本人スッタフの方が、何でも相談に乗ってくれて、大いに助かった。 競争相手のホテルのものであっても、良いものは良いと言ってくれた。 夕食に、何か、おすすめ料理はありませんか? と聞くと、ここの仔豚の丸焼きが最高です、と一発回答があった。 日本では、あまりにも高すぎて、先ず、手が出ないでしょうという。 ここでは、その手が出せる、という。 ホテルマンは、色々と食べ歩くのも修行の一つということで、それこそ聞かれて答えられないものは無いといった様子であった。 私は、仔豚の丸焼きは、未だ食べたことがない。 それどころか、丸焼きと言えば、イカの丸焼きぐらいしか食べたことがない。 それでも、その手が出せると聞くと、引っ込める訳には行かない。 出掛けることにした。
そうこうしている内に、大きなお皿に、まさしく目鼻が付いた仔豚が運ばれてきた。 皮のところは、食べやすい大きさに、既に、包丁が入れられてある。 この皮に、好みのタレをつけ、パンに乗せて食べるのであろうことは、見れば分かる。 何のことはない、要らぬ心配をしていたということだ。 《余談》 《さらに余談》
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