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鳥紀行 フランス編 (11)




【11】 2004/04/25 トゥール Tours へ 戻る次へ


 cf. 《行程図 フランス編》 参照



§ 2004/04/25(日) ドライブ旅行 5日目
 昨日、モン・サン・ミッシェルには泊まらずに、ここレンヌまで来た。 それもこれも先を急ぐためである。 そして、古い木組みの家が残るブルターニュ地方 Bretagne の中心的な町、このレンヌ Renne の観光もしないまま出発するつもりである。



 レンヌではカルフールを覗いた程度だ。 そこで出会った、この地に駐在しているという若い日本人夫妻から、これが美味いというハムを仕入れた。

 このように、ご当地のスーパーや市場で美味そうなものを仕入れては、お弁当代わりにすることが出来るのも、ドライブ旅行ならではのことである。












§§ ロビンを見つけた
Komadori_rennes_20040424
ロビン レンヌ Rennes, France
2004/04/24 Photo by Kohyuh



 レンヌの写真を整理していたら ロビン (ヨーロッパコマドリ) が写っている写真があった。 記録に残っている時間は午後8時過ぎである。

 そういえば思い出した。 昨晩、食事に行こうとホテルの玄関をでたら、聞き覚えのあるロビンらしき囀りが聞こえた。

 ロビンは期待していたのであるが、モネの家で声と姿を目撃しているのに、証拠写真が撮れていなくて残念に思っていたところである。









 今度こそはと、家内と二人で探し回っていると、植木の中にいるのを見つけた次第である。 ピンボケ証拠写真ではあるがロビン (ヨーロッパコマドリ) として 同定 は可能であろう。









§§ 出発 
 今日は、
 アンジェ Angers ⇒ ソーミュール Saumur ⇒ ユッセ Usse ⇒ トゥール Tours

 の順で ロワール川 Loire に沿って古城街道を行く予定である。 そして、トゥールには勝手知ったるイビス ibis のホテルがあるから、途中、気に入った民宿が見つからなくても安心である。 到着が少々遅くなってもホテルならいいだろう。

 お城も全ては見て回れない。 明後日には、フランスでの第1回目のドライブ旅行の終着地であるヴィエルゾン Vierzon まで行かねばならないからである。

 このヴィエルゾン Vierzon を終着地としたのは、次のトゥールーズ Toulouse へ向けての列車の旅に 『便利である筈』 であるからだ。 また 『ハーツ Hertz の営業所が駅前にある筈』 である。













§§ 古城巡りも楽ではない
 そして結果的に、お城巡りはこの程度でよかったかもしれない。 計画段階では、見てみたいお城を、時間がないという理由で、みすみす切り捨てなければならなかったことに対して、それこそ断腸の思いをしたものだ。

 ところが実際に来て見ると、お城を見学するというのは体力もいるし、また、よほど知識を持っていないと、どれも同じように見えてくる。 特に、お城の中は、そうである。

 いくら贅を凝らしたとはいえ、人間のすることである、特別なものがある分けがない。 更に言えば、普通の人の感覚に合わないのではないか。 あんな広い、お化けの出そうな部屋で眠れる人が何人いる?



《これは本音?》
 トゥール Tours で母娘の2人連れに出会ったとき、母親が小さな声で 『今日、三つもお城を見てきて疲れたわ。 どれもこれも同じようなものやった。 明日もまた、三つも見るんやて』 と、うんざりした様子であった。 せっかく娘が親孝行と思って、古城巡りのツアーに連れてきた筈なのに、これである。 娘さんが聞けばそれこそ嘆くだろう。 でも、母親の気持ちもよく分かった。











§§ アンジェ Angers へ
 レンヌ Renne からアンジェ Angers へのルート:
 地方道 D163 === D41 === D94 === (Segre) === D863 === N162 === angers

 この間、約130km ほどある。 あさ10時ごろレンヌを出発して、2時間半ほどで一気に走り抜けた。






旧市街の道 アンジェ Angers, France 2004/04/25 Photo by Kohyuh
旧市街の道 アンジェ Angers, France
2004/04/25 Photo by Kohyuh

 アンジェの町に到ると、ローヌ河畔の道路にでた。 そこからは見透視がよくアンジェ城らしきものが見えるので近くの駐車場に入った。

 便利な場所を求めて深追いするとろくなことがないですよ。 旧市街へは車を乗り入れないこと。 定説おじさんではないが、これ定説です。

 帰り道で、長い石段を下りていたら突然、車が横道から顔を出したのが見えた。 この階段の道に顔を出してどうする。

 まさか階段を車で下りていく訳がないと思っていたら、案の定、バックして、またどこかに消えた。

 それ見たことか!


 運ちゃんはびっくりしたことだろう。 旧市街の道をバックして脱出するのも並大抵ではない。 何しろ車が通れるような道ではなかった。 また、レンタカーであろうから、こすりでもしたら大変である。






 そして、こんなことをするのは、米国人ではないかと思う。 何しろ、歩くことをしない。

 歩くのは部屋の中だけと心得ているようだし、大体、道路には横断舗道がないほどである。 かくいう私もえらそうには言えない。 何度かこのような目に遭ってきたからである。

 cf. 田舎道の勧め












§§§ アンジェ城 Chateau d'Angers


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《アンジェ城》 入り口 Angers, France
2004/04/25 Photo by Kohyuh


 セゴビアやトレドやアビラが城壁に囲まれた城塞都市であるのに比べ、アンジェ城は、いわゆる居城で、濠(ほり)と城壁で囲まれた、言わば秀吉の居城であった大阪城のようなものである。 13世紀にアンジェ公爵によって建てられたという。 もちろん規模的には大阪城の十分の一程度であろう。





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《アンジェ城》 模型 Angers, France
2004/04/25 Photo by Kohyuh






《アンジェ城》 城壁と濠
《アンジェ城》 城壁と濠
2005/04/25 Photo by Kohyuh
 濠に架かかった石橋を渡ることが城に入る唯一の手段であろう。

 濠には水が無かった。 代わりに芝生やモザイク模様の植え込みでフランス庭園風の仕立てになっている。
















《アンジェ城》 フランス庭園風の濠 Angers, France 2004/04/25 Photo by Kohyuh
《アンジェ城》 フランス庭園風の濠
Angers, France 2004/04/25 Photo by Kohyuh

 入り口寸前のところまで進むと、そこには映画で見るような、跳ね橋が架かっている。 その如何にも中世の城の佇まいを見れば、誰しも中も観て見たいという思いに駆られるに違いない。

 このアンジェ城の最大の見ものと言われているいるのがタぺストリー tapestry である。 祇園祭の山鉾や船鉾などに飾られているようなものが、赤暗い照明の中、何十枚もショウウインドに保管された状態で展示されていた。

 中でも、フランスに現存するものでは最古といわれている 『ヨハネの黙示録のタペストリー Tenture de l'Apocalypse』 は、高さ5mx幅130mというから、圧巻であり、また、かって見たことがない規模である。 各シーンごとに分けて描かれているから、何枚も並べているように見えた。

 全て宗教画で、それぞれ聖書か、何かの物語が描かれているのだろう。 私には猫に小判であるが、観光客は気に入った、自分の好きな題材のタペストリーの前で佇んだりしていた。 その雰囲気は大聖堂の祭壇の前に居るような厳かなものであった。













私が気に入ったのは、城壁巡りである。 何しろ見晴らしがよい。


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《アンジェ城》 城壁巡りの道
Angers, France 2004/04/25 Photo by Kohyuh




 前を流れる大きな川はメーヌ川 Maine であろか、貨物船が何艘も係留されているのが見えるから、今も川が重要な輸送手段として利用されているのだろう。

 日本では見ることが少なくなった風景であるが、私の知る限り、ヨーロッパの名のある川は、みんなそうであった。 単に水を流すだけの川ではない。





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《アンジェ城》 メーヌ川 Maine を望む
Angers, France 2004/04/25 Photo by Kohyuh













§§§ サン・モーリス大聖堂 Cathedrale St-Maurice


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サン・モーリス大聖堂 (アンジェ城から望む)
 Angers, France 2004/04/25 Photo by Kohyuh








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サン・モーリス大聖堂のアプローチ
 Angers, France 2004/04/25 Photo by Kohyuh










サン・モーリス大聖堂の二つ尖塔 Angers, France 2004/04/25 Photo by Kohyuh
サン・モーリス大聖堂の二つ尖塔
Angers, France 2004/04/25 Photo by Kohyuh
 このサン・モーリス大聖堂 Cathedrale St-Maurice は、アンジェ城の城壁から眺めるとやはり一番よく目立つし、立ち姿もよい。

 それを演出するかのようにして、大きな噴水がある広場から大階段が一直線にカテドラルに向かって延び、見上げればその二本の尖塔が見える仕掛けになっていた。

 そして前述のごとく、この大階段に車が顔を出したのである。



 フランスの教会は二つの塔を持つのが特徴と、どこかで聞いたことがあるが、このカテドラルは一つの塔の上に二つの尖塔を持つと言った方がいいかもしれない。


 cf. パリのノートルダム大聖堂
















§§§ アンジェでの鳥観
 駐車場の近くの木に コクマルガラス (ニシコクマルガラス) がいた。 見ると、その巣らしきものもあった。 カラスの巣に似て、木の枝葉に囲まれた中間ぐらいの位置に小枝等で丸く、下から見ると球形のような形をした巣である。 そして、その直ぐ上の枝にいたから、コクマルガラスのものに違いなかろう。

 アンジェ城の庭には アオカワラヒワ がいた。 ただ、証拠写真の質が悪いこともあって、日本のカワラヒワとの違いがよく分からないが、フランスで買った図鑑にはアオカワラヒワしか載っていないから、これも間違いなかろうと思う。









§§ ソーミュール Saumur へ
   アンジェ Angers を午後2時半頃に発った。 アンジェからロワール川 Loire 沿いに上流方向、即ち、東南方向に約30kmのところにソーミュール Saumur の町がある。 そしてもちろん、ソーミュール城がある。


 ロワール川 Loire
 ロワール川はフランス中央部から西の大西洋にそそぎ、北のノルマンディーの海にそそぐセーヌ川と共にフランスの重要な大河である。

 そして、セーヌ川とロワール川は、フランスの2大大河とも称されているようでもある。 また、ロワール川の長さは 1012kmもあり、フランス最長の川という。





 そして、アンジェからオルレアンにかけて、このロワール川周辺には、ざっと14もの古城が点在しているというから皆は回れまい。 一日で二つか三つが限界であろう。

ロワール川 の風景 (アンジェ近郊) Angers, France 2004/04/25 Photo by Kohyuh
ロワール川 の風景 (アンジェ近郊)
Angers, France 2004/04/25 Photo by Kohyuh
 先ずは、アンジェから幹線道路である右岸の道 (D952) を行くが、中間点辺りにある橋を渡り、地方道である左岸の道 (D751) に入った。 ソーミュールは左岸にある町だからである。 どちらも景勝ラインになっているから、走っていても気持ちが良い。

 1時間半ほど走っていたらパーキングがあった。 といっても売店があるわけではない。

 上下の車線に挟まれた広い空間を木立が覆うようにして、駐車場とベンチやトイレがあるだけである。 どちらの車線からもアクセスできる構成である。

 ここで、ランチタイムとして休憩することにした。 風がよく通り気持ちが良かった。 レンヌで買ったハムもある。

 道路の作りは有料道路並みのもで立派なものであるが、名神の真ん中で食事するという感じのものではない。

 やけに立派なアクセス道路がついた小さな公園といった方がよいかもしれない。 車もたまに通る程度だ。













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ロワール川 の風景(アンジェ近郊) Angers, France
2004/04/25 Photo by Kohyuh


 食後にロワールの岸辺に下りてみた。 木津川のように護岸工事がされているところもあるが、大部分は直接川面に手を触れることが出来るものであった。


 この左岸の道は如何にも地方道といった風情で、山と川に挟まれて、ときどき現れる街並みも奥行きがなさそうである。 それでも、ロワール川の川幅が広いので渓谷を行く感じではない。










§§§ ソーミュール城 Chateau de Saumur
 休憩後、更に1時間ほど走ったところでソーミュール Saumur の町に入った。 先ずは駐車場探しである。 道なりに進むと堤防の向こう側が石畳の河川敷になっており、そこが駐車場になっているのか車が数台置いてあるのが見えた。 山側には駐車場はないだろう。

 案の定、駐車場の標識があったが、あまりにも鋭角過ぎて、単に左折するだけでは入れない。 とにかく導入路は堤防と平行していて、その上に河川敷に到る坂も急である。 どうも出口から入る感じではあったが、Uターンしてきて無理に突入した。





ソーミュールの駐車場
ソーミュールの駐車場
2005/04/25 Photo by Kohyuh

 遠くにも出入り口があるのが見えた。 河川敷の両端に出入り口あるように構成されていたが、どうやら最初の標識を見過ごしてきたようである。 それでも入口とも、出口とも書かれていなかったから文句を言われる筋合いはなかろう。

 駐車は無料のようであったが、何しろ石畳であるから、それも舗道にあるような小さな石ではないから、走り心地がすこぶる悪い。 また、どこに駐車したらよいのかその線引きもない。







ソーミュール城 Chateau de Saumur, France 2004/04/25 Photo by Kohyuh
ソーミュール城,
Chateau de Saumur, France 2004/04/25 Photo by Kohyuh
 河川敷の幅もそう広くないから、出入り口近くでは邪魔になろう。 ついつい真ん中辺りに駐車したものだから、歩きも大変である。

 それでも、わざわざ駐車したのであるから、ソーミュール城 Chateau de Saumur を見に行こうと、先ほどの出入り口まで来て、ふと道路から見上げて見ると、人家の屋根の上に、その城が顔を出していた。


 小さくて可愛い城であった。 それでも、このような形で一旦、城の姿を見てしまうと、じゃぁ、中を見物しようかという気分にならなかったのは、時間的な余裕がなかったからかも知れない。 先を急ぐことにした。





















§§§ 鳥観 とりみ : アジサシ がいた!
 ロワール川の河川敷、それも幅がないから駐車場の横は直ぐ流れである。 アジサシが舞っていた。


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《アジサシ》
ロワール川 ソーミュール フランス
Photo by Kohyuh 2005/04/25
 【アジサシ】
 分類       チドリ目 カモメ科
 全長        L35 cm
 学名       Sterna hirundo
 英語名      Common Tern



★左のサムネイル写真をクリックすると拡大する


 私の買ったフランスの図鑑にはアジサシしか載っていない。 ロワール川周辺には、コアジサシも居るはずであるが、判別は出来なかったので、図鑑に敬意を表して、アジサシとした。







§§ ユッセ Usse へ
 ソーミュールを午後5時過ぎ頃に発った。 ここからロワール川 Loire 沿いに、ユッセ Usse まで約37kmほどである。 1時間もあれば行ける距離であろう。

 途中で、ロワール川とその支流であるヴィエンヌ川 Vienne が合流するところがある。 このヴィエンヌ川の道を行けばジャンヌ・ダルク Jeanne d'Arc ゆかりのシノン城 Chateau Chinon がある。





 シノン城 Chateau Chinon
 ジャンヌが未だ会ったことがないフランス王シャルル7世 Charles VII と初めて会見した城だという。

 このときシャルル7世は、臣下に王の扮装をさせて玉座に座らせた。 自分は臣下に紛れて、神のお告げを聞いたというジャンヌの力を試したのである。

 映画にも出てくる有名なシーンであるが、このときジャンヌは偽者には目もくれず、迷わずシャルル7世の前に進み出てひざまずいた。

 その後彼は、ジャンヌのお陰で正式にフランス王として戴冠もして、イギリス軍を連破して行くことになり、勝利王シャルル7世 Charles VII le Victorieux として、その名を歴史に残すことになる。

 それでも、私は彼が好きでない。 そのジャンヌを見殺しにしたのも彼であるから。

 また、人を試してはいけない。 そこから得ようとするもの、または、得るものは、自分の思い込みだけであろう。 それより何より、自分の狭量さを晒すことになるだけである。







 計画段階から、このシノン城は外すことになっていた。 ジャンヌゆかりの城ということをそのときは知らなかったし、あまりにも枝道になるから時間的な余裕が無かったのである。 こうして旅を見直してみると、また、見えていなかったことが見えてくるから面白い。










§§§ ユッセ城 Chateau Usse
 もちろん、ヴィエンヌ川 Vienne の道は辿らずに、ひたすらロワール川沿いの道を行くのだが、この辺りからより一層、田舎道の風情になる。

 予定どおり一時間ほどで、ユッセの町に着いたが、クラシックカーのラリーでもあるのか、田舎道なのにレンタカーではなさそうなスポーツカーや人出が目だった。





《ユッセ城》
ユッセ城を望む 2005/04/25 Photo by Kohyuh

 ユッセ城はロワール川の支流であるアンドル川 Indre と合流するところにある。

 お城 Chateau と言えば、アンジェ城のように、戦に備えた堅固な城壁や濠に囲まれた物々しい姿のものを想像するが、それだけではない。 日本語で言う シャトーの語感どおり、フランスの田舎の貴族や大地主の大邸宅をも意味する。






 ユッセ城は見るからに シャトーのイメージであろう。 物々しさのない優しい姿である。 ここもソーミュール城と同様に中まで見学しようという気が起こらなかったのは、時間的余裕が無かったからであろう。

 そのまま先を急ぐことにした。 午後6時を回っていたから、閉館していて、最早、見学そのものが出来なかったに違いない。

 さらに、このアンドル川の道を辿れば他に、アゼー・ル・リドー城 Chateau Azay-le-Rideau や ロシュ城 Chateau Loches がある。 この地を訪れる観光客は、皆は回れないものだから、その選択に苦慮することであろう。












§§ トゥール Tours へ
 ユッセからトゥールまで、およそ30kmほどであろうが、道に迷いつつやっと辿り着いたと思ったら、意外に大きな街で、それに、一方通行もあるわで、地図はあるものの、西も東も分からなくなってしまった。





トゥール駅
トゥール駅 2005/04/25 Photo by Kohyuh
 とにかく今夜の宿と決めているイビス ibis を見つけ出さなければならない。

 このトゥールには三軒のイビス・ホテルがある。 Tours Center と Tours Nord と Tours Sud である。

 トゥールのセンターと北と南にあるということだろう。 そして、場所によって少しずつ料金が違うシステムである。









 中でもイビス・センターが一番高かったが仕方がない、分かりやすそうであったから、わざわざそこを目指して来たのであるが、悔しいが迷ってしまった。

 それが道に迷ったからといって、このような大きな町では道を聞くのが結構難しいものである。 道端に車を停めて聞くわけにも行かない。 こういった場合、以下のような手がある。


道に迷ったとき
 ① 駅の駐車場があれば、そこに車を停めて、出入りする車の人を捉まえて聞くのがよい。 何故なら車を運転する人は、道もよく知っているし、地図も読める人が多いからである。 中には私のように方向音痴もいて、何の役に立たない者もいるであろうが、確率は低い。

 ② ガソリンスタンドがいいだろう。 駐車は出来るし、給油はできるし、お客さんでもあるから、遠慮なく聞ける。 また、車を相手の商売であるから、当然、車好きであろうし、だからこそ、道路事情や道に詳しい人が多い。


 今回は、この手を使った。 そして、期待どうりにイビスに辿りつけた。

 そんなことなら、喫茶店やレストランが一番ではないかと思われるかもしれない。 駐車は出来るし、休憩も兼ねて、腹ごしらえも出来るから、一石三鳥であろう。 ところが、そうは問屋が卸さないということを、どこかで書いたことがある。










§§§ イビス ibis

 イビスは普通、車での利用者を狙った郊外型であることが多いが、ここは都会のビジネスホテルといった感じであった。 一筋ほど先にはトゥール駅 Gare de Tours があるから、車はむしろ邪魔である。

 ホテルの玄関口がある裏通りの道は路上駐車の車で一杯であった。 車を停めるところが無かったので、とりあえず玄関脇に寄せて、空き部屋があるかどうか聞きにいった。




 運良く空き部屋はあったから、それでは車はどこに置けばよいかと尋ねたところ、そこらの路上に停めておけばよいといい加減なことを言う。 レンタカーはそうは行かないというと、有料のものなら隣に地下駐車場があると教えてくれた。

 何も無料にしてくれと言うつもりはないのに、郊外型のイビスであれば駐車場を備えているものだから、路上駐車を進めたのかもしれない。




 なるほど玄関横には地下に向かう入り口があった。 その先は、大きな跳ね上げ式の一枚戸の扉で閉ざされていた。 ここは、どのようにして扉を開けたか思い出せないのであるが、いろいろな方式があった。 インターフォンで連絡するものや、そのあと部屋番号を言ったりするものであったが、それらはホテルが経営する駐車場であろう。

 ここは経営が別であるようであったから部屋番号はないだろう。 確か、不安な気持ちで車を進めたら、自動的に開いたような気がする。



 中に入ってみると、大きな地下駐車場ではあったが、車は二三台しかなかった。 フランスは路上駐車が当たり前のことなのか、ほとんどの裏道は、ずらりと車が並んでいるのを良く見る。 それでも通行の邪魔になるようなムチャな停め方はしていない。



 なるほど、こういうのも、単に民間委託して駐車違反を厳しく取り立てるよりいいかも知れない。 でないと、都会では取り締まりだけでは解決しない問題と考えるからである。

 ところが表に出てみたらポリスが数人で駐車違反の切符を切っていた。 やっぱり路上駐車しなくてよかった。


《出合い》
 チェックインのあと、家内がかねて目をつけていたレストランがトゥール駅の近くにあるというので、出かけることにした。 ここイビスにも、それらしきものがあるが、美味いものの方がよいに決まっている。

 ところが行けども行けども見つからない。 方向感覚も嗅覚も並みではない家内が発見できないとなれば、つぶれてしまったか、地図が間違っているかのどちらかであろう、諦めた。

 ならば仕方がない、日本の新聞でも買って帰ろうと、トゥール駅の駅舎内にある売店をウロウロしていたら日本人旅行者に出会った。 ドライブ旅行は、どちらかというと孤独なものだから、日本人を見ると知人のように見えたりするのだろう、家内が声をかけた。 母と娘の2人連れであった。

 私たちは折角のロワール川の古城巡りの旅だというのに、外観だけを見て、これは中に入って観ても大したことがない疲れるだけやと、勝手に判断して幾つかすっ飛ばして来た。

 それが、、『古城巡りも楽ではない』 のところで、私と同じような印象を語ってくれた人がいたと紹介したが、そのときの母娘である。

 もし、あのとき、私たちが観てこなかった古城のことを、『あれを見なくて、ここまで何しに来たのよ』 と言われてでもいたら、どうなっていたことだろう。 正直な人に出会えてよかった。



 
《イビスで夕食》
 結局、イビスで夕食を摂ることになった。 イビスもいろいろだが、ここはまぁ標準以上であろう。 それでもファーレーズのイビスが、初めて泊まったところだからか、一番よかったという印象がある。 何しろ、モーテルというのを 全く期待していなかったから。

 いわゆる、スターター、メインディッシュ、デザートという一般的なスタイルにした。 サラダバー、サーモンのムニエル、タンシチュウ(地方料理)、リンゴのタルト、白ワイン である。 特に、サラダバーが充実していた。


 レンヌからトゥール へ (スライドショウ)



〔Ibis Tours Centre 泊 2004/04/25〕
http://www.ibishotel.com/ibis/fichehotel/gb/ibi/1431/fiche_hotel.shtml
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